用紙レビュー:2007年11月新作ほか(PX-5500編)。

すべてPX-5500、フォトブラック使用、用紙設定は写真用紙<絹目調>でプリントしました。写真のネタはブルーベリー。白色度の記述は主観測定ですので保証しません。価格はヨドバシ価格です。

ピクトリコ セミグロスペーパー。

なかなかよい感じです。A4単価は74円。
プロファイルは純正がまだ公開されていなかったのでエプソン絹目のものを使用。
発色はピクトリコだけあって十分なコントラストと濃度を確保しています。窓際に三日ほど放置しても大丈夫。白色度はやや高め。96%くらい?
面質はエプソンキヤノンの純正絹目*1よりも若干光沢感があり表面の粒状が高めな感じです。それもあって純正絹目よりも若干シャープネスが高い印象。
光沢感は純正絹目<ピクトリコセミグロス<<月光緑、イルフォードギャラリエ緑、といった感じ。
光沢の強い絹目が苦手なMooさんとしてはちょっと光沢感とシャープ感がほしい時にはちょうど良い感じです。

エプソン 写真用紙<絹目調>。

キヤノンとほぼ同じです。純正紙の中でもかなり良い。エプソン顔料機で使うなら一番良いのではないかと。A4単価は62円。
発色よし、コントラストよし、窓際三日テストもOK。白色度はちょうど良い感じで、92%前後くらい?ナチュラルな色味です。
「おうちプリントではどの紙使えばよい?」と聞かれたら迷わずこれを勧めます。一般人感覚でも安いと思うので。

月光 ブラックラベル。

こんなに癖がある奴だったとは予想していませんでした。正直テストしきれていません。
というのも、プリント直後の色乗りがものすごく浅い。一晩おくとやや濃くなってくるものの普通の紙に比べると「褪せた」感じになります。最初は不良品かと思ったよ……。
紙の感じにあった絵柄であればかなりの効果が生まれそうです。超玄人向けだと思います。おんりーわんです。
手書きイラストとかをプリントするともしかしたら良いかも……と思いました。
ちなみに六切単価は94.5円。

フルボ プルーフィングペーパーRCベース。

前に買ってしっかりテストしていなかったので。
プロファイルと用紙設定に迷いましたが、ともにエプソン絹目調の設定で良いようです。
ちなみにプルーフィングペーパーとは業務用印刷の色校正のための紙です。なので用紙も雑誌に使われているようなペラペラの紙。ただし、レジンコートタイプなので表面はパールホワイトって感じになっています。白色度は低く87%とかそのくらい。A4単価は53.54円。
発色、コントラストともに悪くない。エプソン絹目と比べると心なしかシャープネスが低い様子。あと、シャドウがほんの少し浅いか。どちらもじっくり見比べないとわからない程度。紙厚を考えると十二分に優秀。
薄くて安い紙の中ではかなり良いかと。

総括。

やはり今回もピクトリコはあまり肌に合いませんでした。ピクトリコのもう1つの新作デザインペーパーは質感が好みじゃなかったので微妙ですし。ピクトリコは元キヤノンの技術者がやってるのでPro9000でもテストしてみます。
そして再発見はエプソン写真用紙<絹目調>。これは良い紙です。普通に公募や展示に使えると思います。やっぱり顔料機は光沢紙よりも半光沢、無光沢に向いていると思います。クリスピアとか存在意義がいまいちわからん。キヤノンもですが両社とも絹目調用紙の出来が素晴らしいと思います。その割にマーケティング的には地味な存在なのが悲しい*2
フルボは何気に白色度が低い所が気に入りました。販売用の廉価版プリントはやっぱりこれで行こうかな。
で、じゃじゃ馬月光黒。こいつは引き続きテストです。1パック20枚だけで使いこなせるようになるか不安です。

*1:エプソンキヤノンの絹目は酷似してますよね。同じところにOEMしているんじゃないかと思えるくらいに。たしか両方とも自社開発だったと思うのですが。

*2:このエントリを見た方はぜひぜひ絹目調用紙の購入&レビューを。